管理栄養士のネタ帳

管理栄養士歴22年、保育園栄養士のはゆこです。普段何気ない日々の中で感じた事をつづっています。

手づかみ食べが大事な理由

離乳食の本には9ヶ月頃から

『手づかみで食べてみましょう』

って書いてますね。

 

 

手づかみ食べは

スティックに切った野菜やリンゴ、

パンケーキ、おにぎりなどを食べさせること

だけではなく、

 

食事として出てきたものも、

保護者が食べさせるだけではなく、

自分の手で口に入れることも含まれています。

 


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我が家の三男、1歳のバースデーの時の

手づかみ食べです。

この頃には、手づかみならあまり食事介助せずに、1人で食べられるようになりつつある頃です。

 

 

ところで、手づかみ食べが必要な理由は知ってますか?

 

 

 

 

手づかみ食べの重要性

目と手と口の協調運動

目で見て、手指でつかんで、口まで運ぶを自分で理解出来る。

  ↓

食器やスプーン、フォークを使って上手に食べるには、目と手と口の連携が必要である。

 

 

 

以前の記事

 

入園前にはお箸の練習 - 管理栄養士のネタ帳www.dietitian-hayuko.work

 

にはスプーンからお箸への持ち方の流れを

記事にしましたが、

スプーンを始める前に手づかみを始める事で、

手づかみ~お箸への成長が自然と出来ていくのです。

 

 

 

手でつかむことで食べ物の感覚を把握できる。

 

手でつかむことにより、食べ物の固さや温度などを確認する事が出来ます。

『熱いね』『冷たいね』

『柔らかいね』『固いね』

『ベタベタしてるね』

と声をかけながら食べると、

より子供が感触を言葉で理解できます。

 

 

自分でしたい!欲求に答える

1歳近くなると、『自分で食べたい』

という欲求が出てきます。

いよいよ赤ちゃんから子供に成長するんですよ~。

 

子供への成長「自分で食べる」機能の発達を促す観点からも必要です。

 

自分で食べる事を楽しむ体験を増やして下さいね。

 

 

 

手づかみ食べの出来る食事環境に

ご飯はおにぎりにすると食べやすい

でも、わざわざ作らなくても、

保護者がスプーンですくっておにぎり状にして、お皿に入れる。で大丈夫です。


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野菜は、噛みきれる固さに茹でて、棒状に切る。

 

スティック状を噛みきれる事がポイントなんです。

自分が口の中に入れて食べられる大きさを

自分の前歯(歯ぐき)で調節する力を身につけていく練習をしましょう。

 

 

汁物は具がつかめるように、汁を浅めに。

 

 

はじめの内は、掴みやすい量を入れる。

豆皿位の小さめの大きさのお皿に

一握り出来る位の量を移しかえてあげると

食べやすくなります。

 

 

 

汚れても良い環境に

手や顔はベタベタに汚れます。

食べ物が付くと、赤くなるお子さんはプロペトなど
を塗ってから食べると予防になります。

随時拭けるように、お手拭きを濡らして用意しておきましょう。

 

テーブルや床も汚れるので、

台ふきで時々拭いてあげましょう。

床は新聞紙を先に敷くと、床汚れは防げます。

椅子は布カバーのついていない物の方がすぐに汚れを拭く事が出きます。

 

服は汚れても大丈夫な服にしましょう。

 

 

 

遊び食べ

手づかみ食べで、

食べ物をいじったり

口に入れた食べ物を出したりすることが

あります。

 


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(三男、ご飯をいじって汁の中に入れました。

このあと、しっかり全部食べています。)

 

 

大人から見ると、遊んでいるように見えますが、

食べ物の処理方法を探したり、

手指の運動機能の発達につながるので、

あまり気にかけなくても大丈夫です。

 

食事が進まない時は、

止めるように声をかけて、

集中力が切れているようなら、食事を終わらせても良いかもしれません。

 

 

 

食べる意欲を大事に

食事は自分で食べるものです。

子供のペースを大切に、

汚れたり、こぼしたりもありますが、

目をつぶってあげて下さいね。

 

中々、手が出ないお子さんもいます。

 

  • 手につく感触が苦手な子
  • 食欲がない子
  • 甘えたい子
  • 眠たい子

 

とその子によって、理由は色々です。

理由に合わせた改善策を考えましょう。